続・今日もやっぱりかえる顔

なぜか巻き起こってしまうまぬけな日常を、ひらがな中心のまぬけなテイストでお届けします。ときどき乃木坂46。

「ご検討をよろしくお願いします」の巻

今日はいつものようにエレベーターを降りて
マンションの玄関まで行くと
そこには黒い大きな犬がおりました。

黒い犬は散歩中らしく、おばさんと一緒でした。
大きい黒い犬に比べて、おばさんは頼りなく
きっと黒い犬の方がはるかに
体重が重そうです。
どちらかというと、おばさんの方が散歩されているようです。

その黒い犬は、僕が1階に着いた時には
4月11日「サイト開設日は縁起がいい!?」にて
犯人さんがぶつかって、だるま落としになった電柱の
かわりに立てられた電柱に
興味を持ってくんくんして、
ちょう大量のおしっこしていたくせに
僕が玄関に着くと、とたんに僕の存在に気がついて
僕をじーーーーっと見ていました。

その大きい黒い犬はまぬけ顔ではありませんでした。
目は三白眼でいっちゃってます。
その犬がこっちをじーっと見つめて、動かないのです。

僕は困っちゃいました。
場所は玄関なので、そこからしか出られません。
裏口も遠いし、しばし犬と見つめ合うしかありません。
犬に好かれちゃうのも困ったものです。
こんな大きな、性格よくなさそーな犬はかんべんです。

そこで僕は考えました。
「頼りなさげなおばちゃんに目で訴えよー。」
じーーーーーっ。
「おばちゃん、助けて。さっきは頼りないなんて
言っちゃってごめんね。助けてよ。救世主おばちゃん・・・。」
と心の中でつぶやきながら
おばちゃんに目で助けを求めます。

それなのにおばちゃんたら全然平気です。
僕を見てもすぐに目をそらし
「変な子がいるねえ。わんちゃん。」
とでも話しかけているかのように、愛犬を見ているばかりです。

その間もその愛犬、大きい黒い三白眼犬は
じーーーっ目を離しません。
どうしたらいいんでしょう。

このいぬちゃんが僕に襲ってきても
頼りないおばちゃんは、犬に引っぱられて何もできず
ガジガジと食われてしまうんだ・・・。という想像が
僕の頭の中を駆けめぐります。
いよいよ絶体絶命です。

と思ったそのとき、いぬちゃんが2~3歩動き出しました。
今がチャンス!運動神経に自信がある僕は、この機会を逃しませんでした。
「今だ!」同時に動き出し。玄関を通過しようとしました。

これがよくなかったんですねー。
いぬちゃんはすぐに僕に気づき、あと一歩というところまで
僕に近づきました。
もうおわりです。
早く動いてしまった、僕の負けです。
責任をとってこの黒犬ちゃんに、ガジガジと食われましょう。
たったほんの数秒のうちに
いろいろな思いが浮かんでは消えていきました。

次の瞬間でした。
あと一歩のところまで近づいた黒犬の動きが止まりました。
おばちゃんがひもを引いたのです。
おばちゃんはとっても頼りになる飼い主だったのです。

人を見かけで判断してはいけませんねえ。
この頼りなさげなおばちゃんこそ
ひょっとしたらとっぷ・ぶりーだーなのかもしれません。
そうです、ぺでぃぐりーちゃむです。

黒犬は意外と従順で、
頼りなさげなおばちゃんの言うとおりに動いていました。
さっきまで大量のおしっこを電柱にかけていたとは
思えない従順さです。

黒い犬はなおも、僕に近づいて来たかったようで
僕をじーーっと見てはいるんですが
よく見てみると、めちゃめちゃしっぽを振っています。
暗くてよく見えなかったんですねえ。
意外と三白眼犬もいいやつかもしれません。
ほっと胸をなで下ろしました。

帰りは帰りでエレベーターの中で
赤ちゃんと遭遇。いつものようにじーーーっと見つめられ
笑顔を振りまかれてしまいました。
赤ちゃんを笑顔であやすことはあっても
赤ちゃんに笑顔であやされるのは、たぶん僕ぐらいでしょう。

いぬでもあかちゃんでも興味を持ってもらうのは
うれしいんですが
TPOをわきまえて接していただければ
こちらとしてはとてもありがたいです。
ご検討いただけませんでしょうか?