こん○○は。かえるがおです。
本日のお話は、タイトルは大げさなんですが、サプライズとアクションを早めに行うことで、危機を回避しようという、日頃の人間関係にも役に立つお話です。
専門用語を使わず、簡単にまとめたいと思いますので、よかったら、
最後までおつきあいいただけるとうれしいです。ただしいつものように長文ですけどね。
危機管理とは?
危機っていう言い方もおおげさですが、普通に生活していても
急にピンチがおそってくる場面があります。
全く身に覚えのないことを疑われてしまったり、
行動をなぜか曲がってとらえられたりすることもあります。
そんなピンチが訪れたときに、みなさんだったらどうしますか?
わたしはこれまで、想定外のことが起こった場合には、
あたふたして、言いたいことが言えなかったり、
そうじゃないよって説明できなかったりしていました。
わたしのように、ちゃんと説明や釈明ができない場合にはどうなるのかというと
その事実ではないこと、その人自身が思い込んでいる曲がった考えが
事実ととしてその人の中で確定してしまうのです。
これは怖いでしょ?
全然ありもしないことが、事実として一人歩きをしてしまいます。
自分の評判を下げることになるのは間違いないです。
今回はそういう最悪の事態にならないように、簡単なことでリスクを最小限に抑えると同時に
せっかくの相手と向き合う機会なので、今後仲良くできるように
逆にチャンスに変えちゃおうという試みです。
日常の人間関係や、学校、職場でのトラブルに使えるようであれば、ぜひ使ってみてください。
現在私自身勤務先のある企業で、何でも屋としてクレーム処理に当たることも多いのですが
クレーム処理の業務をやってみて、ある時相手が心を動かす瞬間があることに
気がつきました。
怒ったり不満を言ったりしている人たちが共通して心を動かされる瞬間があったのです。
信頼を得る方法
まずは怒っている人、主張している人の信頼を獲得する方法からです。
怒っている人や怒鳴ってる気持ちの人が、気持ちを180度変えて信頼してくれるなんて、
そんなことあるわけないよーって思うかもしれません。
私も数年前なら、その意見に賛成でした。
でも、何度も繰り返すうちに、結構簡単なことで信頼を得るとまでは厳密には言えませんが
冷静に話し合いができる状態になれる簡単な方法に気がつきました。
キーワードは聞くこと、それと時間です。
聞くこと
まずは聞くことです。怒ってる人、主張している人は感情が高ぶっています。
なぜ高ぶっているかというと、その人にとって何か許せないポイントがあったから、
感情が高ぶっています。
では、その高ぶった感情を聞いてあげたらいいんじゃないか
というのが最初のミッションです。
そんな気持ちが高ぶってる人に、正しい主張をしても言い合いになるだけですからね
気持ちが高ぶっている人の感情をじっくりと聞いてあげましょう。
聞いているとだいたい間違ってるので、「いやいやそこ違うよ」と言いたくなります。
ただしこのミッションは聞くことが大切なので、ぐっとこらえて主張を聞いてあげましょう。
こちらは相づちを挟むだけです。
このうち数%の相手は、自分の主張を言葉にしてみて、自分の言葉を耳で聞いて
あれ?間違ってるかも、って気づく人がいます。
そういう場合は、よく聞いてくれたと感謝されて終わりです。
拍子抜けですが、聞くことだけで終わるパターンもあります。
時間
2つめは時間です。
時間をかけて聞くことが大切です。
理由は、すべて相手のわだかまりの感情をはき出させるためと、共感作用を利用したいためです。
共感というのは昔「同じ釜の飯を食べた」って言葉がありましたが、
一緒の時間を過ごすことで共感して連帯感が生まれる作用を意図しています。
2人っきりで1時間も話したとします。しかもこちらは聞いてるだけです。
相手は1時間しゃべりっぱなしです。
相手は聞いてくれたという満足感と、すべてしゃべり尽くしたというすっきりした気持ちになるでしょう。
最初の気持ちの高ぶりはどこかに消えてしまい、
冷静になってみると、この1時間の間一緒に話をしていたんだという事実だけが残ります。
自分の思いのたけを話し尽くした相手にどんな感情を持つと思いますか?
悪い感情を持つはずがありません。
ちゃんと話を聞いてくれたこと、自分のいやな部分も知ってくれていること、
そして自分の何でも話せる相手として、共感が生まれ連帯感となり、信頼感へつながります。
サプライズ
次のキーワードはサプライズです。
人の感情はサプライズに心を動かされます。
誕生日でのサプライズの演出とか、デートでのサプライズを成功させるために
努力されている方もたくさんいらっしゃるでしょう。
ここではサプライズに感動し、心を動かされる効果を利用して、危機を回避していく方法をお伝えします。
初動の対応
まず危機管理でとても大切なことは初動の対応です。
何か起こった後、できるだけ早い段階で、どう動くかが大切です。
最初に述べたように、普通に生活していてもピンチは突然やってきます。
リスク管理をすることである程度、避けることができても
ピンチって交通事故のようなものなので、自分に原因がなくても突然訪れることがあります。
突然訪れたピンチのときに、みんななぜ自分がこんなことに巻き込まれるんだと
落ち込みます。
実はこのときが一番大切なのです。
わたしも人のことはいえません。落ち込んで暗い部屋の片隅で膝を抱えて
呆然としていたタイプの気が小さいひとです。
でもここで勇気を振り絞る必要があります。
それは、この初動の時点では、関係者の評価が確定していないからです。
この確定していない時がピンチの中の唯一のチャンスの時期なのです。
自分にとって悪い情報が言われているとします。
しばらくするとその悪い情報を耳にした人の中では
そんな悪いことがあるんだという悪い評価が下されてしまいます、
その悪い評価が決まる前に、こちらも情報を流すというやり方です。
ここでまさか本人からアクションを起こすなんて思わないという
サプライズをねらうのです。
具体的には、悪い情報が噂レベルでまだ周りの人の中で気持ちが確定していない間に
その情報を耳にしたら、こういう理由で無実なので変な情報を聞いていも信頼しないでくださいと、話をしておくことで
情報を得た人は、第三者から聞いた情報と、初動にこちらから流した情報のうち、
どちらが正しいのか判断する機会を持ってもってくれます。
初動で動かなければ、一方的な悪い情報が事実として確定してしまうだけなので、
こちらから動いた方が、どっちが正しいのか考えてくれるだけでも
メリットが多いことには気づいてもらえると思います。
この場合、自分の主張が正しければ正しいほど、自分への評価は高まり、変な情報を流したソースの評価が落ちることになります。
自分が悪い時こそ初動の対応が大切
実はこの初動というのは、自分が悪いときこそ、とても有効な手段といえます。
よく芸能人の不倫会見とかありますが、ずーっとひきずってワイドショーで放送される場合と
1度放送されただけで、まったく放送されなくなる場合がありますよね。
事務所のパワーバランスがどうこうということと関係ない人でも、まったく放送されなくなる人がいます。
これは初動がよかった典型的な例です。
週刊誌に載る→週刊誌が発売される→読んだ人がこういう人なんだと評価をする、という思考のラインに加えて、
ワイドショーで報道されて、こういう人なんだと認知されるという
2つのラインの相乗効果で、だいたい泥沼化して評価は落ちてしまいます。
もし不倫スキャンダルが週刊誌に載ってしまう場合の初動はとても簡単です。
週刊誌が発売される前にすべてを話して、ファンの方や関係者に謝罪することです。
週刊誌発売前にすべてを話すので、週刊誌を買っても新しい情報はありません。
新しい情報がない週刊誌を買って読もうとも思わなければ
その最初の謝罪会見はワイドショーで報道されるでしょうが、その後疑問点がないので
追加の報道をしたくてもできないのです。
ただしここでは、1つだけ注意点があります。
隠し事をしないことが重要です。初動の説明が意図的に隠している悪いことがあった場合には、もっと悲惨なことになります。
自分が悪いのであれば、誠心誠意潔く謝ることです。それだけです。
これであれば、日頃の人間関係や仕事でのミスにも生かせそうですよね。
自分が悪いごめんなさいって、潔く言ってる人に、普通それでもだめだよとはいいにくいのが日本人の人情というものです。判官びいきというやつです。
この場合は潔く謝れば謝るほど効果が高いです。いいわけしたいことがあっても、ぐっとこらえていいわけをしないことが必要です。
また、初動で潔く謝る利点としては、自分にとって悪いことが受け取る人の気持ちで確定していないだけでなく
こちらからの発信の内容が、受け取る側の初見となる点があります。
不倫報道の場合、報道されたあとの会見であれば、全員がその事実を知っています。
情報を知ってる分、細かい疑問点も情報を手にした人の中に生まれていて、
その疑問点にこたえるために、細かいことまで説明しなくてはなりません。
報道の前に会見すると、その会見で初めて知る人が大半なので、自分の主張ができるのです。質問があっても自分が流した情報に対して、受け取り側が感じた咄嗟の質問に回答するだけなので、細かいことや深い質問が出にくい状況であることはご理解いただけるでしょう。
こちらから発信する会見の時点で情報を受け取る側の評価は決まっていないので、
悪いことをしたとしても、潔く自分から公表することに好感を持つ人もいれば
言い分に納得してくれる人さえいます。自分が全面的に悪くてもです。
これが自ら主体的に行う情報操作です。
週刊誌が発売されて、悪者というレッテルが貼られた後、記者会見を行うより
よっぽどハードルが低いです。
もし週刊誌が発売された後の会見であれば、まず週刊誌の言い分を聞いている分
自分には不利に働くのもわかってもらえるかと思います。
怒る準備
初動と同様に、怒る準備ができていない時をねらうというのも
有効なサプライズの1つので、相手の気持ちを動かしやすくなります。
どんなに腹が立つ出来事があっても、人はみな24時間ずーっと怒っているわけではありません。
ある出来事には怒っているけど、ほかの出来事には楽しいと思っていたり
そんな中でも生活の中には何らかの楽しみがあるでしょう。24時間怒っている人は誰もいません。
もし初動に失敗して、悪い評価がその人に定着した時のサプライズは
怒る準備ができていないときを狙って、こちらの言い分をするということが有効な手段です。
企業であれば、社内での検討結果の連絡を明日午後に連絡します
と約束していたら、午前に連絡することをおすすめします。
午後っていう言葉も曖昧で、午後会社で検討して連絡するのが16時だったとします。
お客さんにとって午後は12時からなので、12時からずーっと待っていたら、
待ってても電話が来ない4時間分の怒りがふつふつとこみ上げてきて
16時にかけた場合、ちょうど怒りは最高潮で
ずーっとしかられっぱなしになるでしょう。
この罠に企業ははまりがちです。
サプライズで心を動かし、自分の有利に交渉を進めるためには、
午後と約束したら、怒る準備ができていない午前中に連絡したほうがいいです。
午前中に連絡した時には、その人は普段の日常生活を送ってますからね。
連絡が来たら別の連絡と間違って機嫌がいいかもしれません。
約束の時間と違うじゃないか、と怒られる懸念があるかと思いますが、
そういわれたときの対処にもってこいの魔法の言葉があります。
お約束した時間前に連絡してしまい、失礼かとは思ったのですが、
心配だったのでできるだけ早くお伝えしたくて…
自分のことが心配と言われて、いやな感情をもつひとはそうそういません。
「心配だったので」という言葉はいろろんな場面で武器として使える便利な
言葉です。
留守録で告白する企画で、邪魔をしないので好きでいていいですか?と
中元さんが言ってたのと同じで、相手側が心配すんなと断る理由がないのです。
まとめると
話を聞くこと、
時間を共有すること、
初動を誤らないこと
そしてサプライズを利用すること、
これがわたしが経験から学んだ危機管理対策です。
ケース自己愛性人格障害傾向がある人の対処法
最後に最近多いタイプの人の攻略方法をお伝えします。
厳密に言えば、パーソナリティ障害のひとつなんですが
自己愛性人格障害と言われる障害を持つ人が増えています。
成長過程で身についてしまった、誤ったパーソナリティの傾向なんですが
核家族化やまわりの人との人間関係が希薄になった現在、
障害とまではいかなくても、自分は特別な存在で、
みんなから気を遣われるべきであると思いぐせがある
人々が増えている気がします。
特に団塊の世代の方で、以前大手の会社で地位があった方で
今は定年で退職したけど、以前地位があった時のことが忘れられず
偉かった時の特別待遇を求める人も多いです。
自分になんて態度をとるんだとか、なんで特別扱いしないのかとか、
社長を出せとかいう主張をするのがこういうタイプの人の特徴です。
あのね、普通の企業の社長がどこのおっさんかわからない人に
会って話をするわけがないでしょ。
少し考えればわかる話です。
ちなみに社長を出せと怒鳴り込まれても、社長がどこにいるのかどんなスケジュールで
動いているのかすら末端の我々にはわかりませんしね。
こういう人への対処方法は2つです。
まず、上司と言わないことです。
上司とは言わないこと
だれかクレーム処理をしていて、社長を出せ、上司を出せと言われて、
私がその人と話をすることになったとします。
そのときには私は絶対に、今まで話していた部下の上司とは名乗りません。
名乗ることで、その人にとって文句を言えば上司に代わるという成功体験になるためです。
また上司と名乗る人物が、その人にとって気に入らない回答をした場合には、
気に入らないから、その上を出せ、社長を出せという要求がでてしまうのは
想定できるかと思います。
上司と名乗ってメリットは一つもありません、自分の優越感くらいでしょうか。
上司と名乗った瞬間に部下の不手際についての責任も求められますしね。
こんなときに私がよく使う手段は、
「え、どうしたんですか?ちょっと心配だからやってきました」というていです。
本当はぜーんぶいきさつを知っているにも関わらず、
偶然通りかかったけど、困られてるようなんで心配でやってきた感を装います。
怒っている人を心配だと言って、話に加わってくる人に、相手は悪い感情を持つわけがありません。
やっと自分を理解してくれる人が来てくれたって
手放しで喜んでくれたりします。
あとは、前段で説明したとおり、0から時間をかけて話を聞いて
相手が要求していることはそもそもできないことなので、
想像していないようなサプライズを提案することで、ほとんどは収束します。
この場合のサプライズ提案は企業の場合のリスク管理になってしまうので、
今回は割愛しますね。
会えたことを歓迎しているように装う
心配だからやってきました、というていで話に加わり、
やっとわかってくれる人が来たと思ってもらうとことで
ある程度話をしてくれて、話が進んでいくことと思います。
この場面で、殺し文句がひとつあります。
せっかく縁あって、こうやってお会い(お話)できたので、
遠慮なく何でも話してくださいねーというのです。
自分は怒って行動を起こしていることは、本人も認識しています。
それを歓迎しているかのような態度を示すことで
この人は自分と会えたことを評価しているんだ、聞く耳を持っているんだと
自尊心を刺激され、怒った原因について拳を納めるよい機会となることができます。
じゃああんたがそういうんだったら、次からは気を付けてくれよーとか言って
なぜか終わっちゃいます。
パターンは一緒なんですが、なぜかこのクレーム終息の充実感というのが
なかなか忘れられず、
「あれ?どうかしたんですか?心配だからやってきましたー」とこのセリフを
毎日のように言っているような気がしますです…。
今度友達とけんかして、話し合う機会があったら使ってみてください。
せっかく会う機会が作れたので、
もし何か悪いと思ってるところがあったら何でも言ってくださいって。
ほとんど、うん、まぁあるけどいいよ。みたいな反応になると思います。
自分大好きな自己愛性人格障害の度合いが高ければ高い人ほど、
この自尊心をくすぐる言葉は有効です。
ぶっちゃけ何か約束するわけでも、出費が発生する訳でもないので
ただ言うだけです。言うだけはただなんですよね。まったくリスクがなくことを丸く収められる便利な言葉です。
以上、本日のかえるがおも例に漏れず長文となってしまいました。
こんな長文を最後まで脱落せずにお読みいただいた読者の方に感謝しつつ
今日のかえるがおはおしまいです。
今回紹介した魔法のことば
もし使えるようであれば使ってみてくださいねー。