続・今日もやっぱりかえる顔

なぜか巻き起こってしまうまぬけな日常を、ひらがな中心のまぬけなテイストでお届けします。ときどき乃木坂46。

ストーカーの心理-普通の人がストーカーに変わる瞬間-

こん○○は、かえるがおです。

 

今回もあんまり楽しい話ではありません。今回はストーカーの心理について記事にしたいと思います。

先日こんなことがありました。
知り合いが最近ストーカーに悩まされているようで、とってもいい人だったのに、なんであの人がストーカーになってしまっただろうと、相談されました。

 

その頃からストーカーの心理はストーカーにしかわからないけど、心理状態を考えることで、対策方法がわかるかもしれないと、思うようになりました。きっとみなさんの中にもストーカーに悩まれている方もいらっしゃると思います。

 

ストーカーはどういう気持ちでストーキングをするのか、そしてなぜその人に執着してしまうのか、Webで検索をしてみても、インターネット上からは適切な記事が見つかりませんでした。

今回はストーカーの心理や活動のエネルギー源の仕組みを知ったうえで、ストーカー対策に生かしていただきたいという企画の1回目です。


今回はストーカーの心理について考えていきたいと思います。

 

泣いている女の子

 

 

認知の歪み

 

ストーカーには現実に対する認知にゆがみがあります。
簡単に言うと実際に目にしたり、聞いたりすることを、自分の中でまがって違うようにとらえるということです。思いぐせと言い換えてもよいと思います。


自分の中で認識していることと、現実の認識が異なる状態がストーカーの心理の中にはあります。

 

約30年前にアメリカの精神科医バーンズによって、認知のゆがみのパターンを以下のように分類しました。

 

認知のゆがみを把握することは、自分の中にあるマイナス思考を見つめることにもなります。もしマイナス思考で悩んでいる方がいたらぜひ読んでみてください。マイナス思考に原因について気が付いて、より客観的に物事を認識できるようになるかもしれません。

 

認知の歪みのパターン


全か無か思考
物事を白か黒かはっきりつけようと考える思考。完璧主義。実際の物事の本質はだいたい白と黒の中間にある。

一般化のしすぎ
1回か2回起こった失敗を、自分はいつも失敗すると決めつけてしまう考え方。可能性がなくなる。
心のフィルター
1つのよくないことにこだわるあまり、まわりが見えなくなってしまう。ネガティブ思考。

マイナス化思考
よいことが起こっても、マイナスな出来事に置き換えてしまうこと。
本当は仲良くなりたくて話しかけてくれているのに、この人は下心があるから話かけているのだろうと考える。

結論への飛躍
心の読みすぎ
1度や2度の言動を見て、この人はそういう人だと決めつけてしまう。

先読みの誤り
今までついてなかったから、未来もついていないはずだという根拠のない未来へのマイナス思考。

拡大解釈と過小評価
ほかの人は何とも思っていない自分のウィークポイントや失敗したことを、大きくとらえすぎる一方、自分のよいところや成功したことを、たまたまうまくいっただけだと過小評価する。

感情的決め付け
嫌な予感がするから失敗するはずだなどと、根拠がない自分の感情で結論を決めつける

すべき思考
何かやろうとする時に、こうすべき、こうすべきでないと決めつけて基準を設定し、結果的に自分の言動に制約をつけてしまう。

レッテル貼り
自分は負け犬だ、あの人はこういう人だと、固定観念で決めつける。柔軟性がない。

自己関連づけ
何か起きた時に自分は何も責任がないのに、自分に責任があると思い込む。


バーンズは落ち込んでいるから認知がゆがむのではなく、認知がゆがんでいるから負の感情のマイナス思考が生まれると結論付けています。
また、精神科医が分類していることからわかるように、精神的な病気の状態と密接に関連があります。
 

現実よりも妄想優位の状態


ストーカーは認知のゆがみにより、現実よりも自分が考える認識(妄想)が優位の状態にあります。
この認知のゆがみを治すためには、薬物療法より行動療法がよいとされていて、これといった特効薬がありません。

現実をゆがめてとらえている人に対して、外からのアプローチで認知を変えるということはとても難しく、自分で気が付いて変えていくしかありません。そのためストーカーに対して、外部から対策することは簡単ではありません。

尾行

ストーカー化するきっかけ

では、そもそもなぜストーキングするようになるのでしょうか
そこにはストーキングするに至ったきっかけが、必ずあるはずです。何も考えないことには認知自体がありませんので、ゆがんだ認知を形成し、妄想の世界の住人になるためには何かきっかけがあったと考えるのが自然です。

まず、別れた彼氏彼女がストーカーに変わってしまう場合、その別れ方がよくなかった場合が多くあります。何年も付き合ったのに、LINEや電話で一方的に別れを告げるのは、相手をストーカー化させてしまうリスクがあります。

 

相手にとってみれば、1回のLINEや数分の電話よりも、これまでに2人で積み上げてきた思い出の方が重要であり、実感がある現実の世界なのです。その結果、1回のLINEや数分の電話で告げられた現実を否定し、積み重ねた思い出の記憶という妄想の世界に生きるようになって、妄想の中のあなたを求めることになります。

 

こうならないためにも必要なことは、別れるときには実際に会って、論理的に時間をかけて具体的に、相手に別れるまでの気持ちの変化を説明する必要があります。これまで一緒に過ごしてきた分だけ、心理状態を理解してもらえる場合も多く、ある程度相手のストーカー化を未然に防ぐことに有効です。


アイドルの場合には、まずストーカーに所在を知られないことが大前提です。もし所在が判明した場合、本来ストーカー要素がないファンでも、ひょっとしたら会えるかもしれないから行ってみようという心理を未然に防ぐためです。

 

ストーカーの執着する心理

 

ストーカーはなぜ、その人に執着するのでしょうか。何十時間も待ち伏せしたり、メールを何百通も送ったり、何百回も電話をしたり、ストーカーはその人に執拗に怖いくらいに執着します。粘着質な執着は一種の精神的な疾患です。

 

では、なぜストーカーはその人に執着するのでしょうか。

「ガジェット通信」ではストーカーを4つにパターンに分類しています。
拒絶型憎悪型親密希求型無資格型の4つです。

 


わたしはどのパターンにも根底に、ストーカーなりの承認欲求と成功体験があると考えています。

まずは、ストーカーの心が満たされていないということが第一の条件です。

ストーカー自体の生活が充実していたり、幸せで満ち足りていた場合には、心が満たされているため、それ以上のものを得ようとは思いません。

逆にストーカー化する場合には、本人の心が満たされておらず承認欲求に飢えていて誰かに依存したいという心理状況であることが見えてきます。今という時が満たされないからこそ、過去のほんのわずかな過去の成功体験の記憶から、さらなる欲求を成功させるために、言動をエスカレートさせていきます。

付き合っていた相手がストーカー化する場合には、付き合っていたころの幸せな日々という成功体験。
通りすがりに一目ぼれされてストーカー化された場合には、目があったとか、一言話したという成功体験が根底にあります。

 

アイドルの場合、近くを通れば見かけるかもしれないと思って出かけてみたら、実際に遠くに見かけたという成功体験から、じゃあもう少し近くに行って会ってみようという欲求に変わり、何度も行ったら話すことができるかもしれないという欲求から、毎日毎日長時間の気持ち悪い待ち伏せへと変わっていきます。

 

待ち伏せ

 

本当に怖いから、「そんなことしないでください!」と注意したことが、ストーカーにとってみれば、会話ができたという成功体験になり、ますますエスカレートしていくということが、ストーカーでよくあるパターンだと思います。

 

マイナスでも会話ができたんだから、無理にでも押せば何とかなるかもしれないぞという、自分勝手な妄想が膨らませます。


「思ったことと逆のことが起こってしまう仕組み」についての記事で書いたように、人間の願いというのは、そもそも実現の可能性が低いことを願うことが多くあります。あきらめてしまえば可能性が全くの0になってしまうため、0.001%でもわずかな心変わりという可能性に執着することへつながります。可能性が絶望的なことを願う気持ちは、まるでドラマの悲劇のヒロインのように盛り上がっていくのです。

 


そもそも、以前の記事「推しメンが握手会を楽しみにできるようなファンになろう」という記事の中で触れた、アイドルグループを卒業したある女優さんへの執拗なストーカーが、ストーカー行為を始めるきっかけが、握手会でストーカーにあだ名をつけたことでした。

 

あだ名は名字に「たん」だか「ちゃん」だかつけただけの、アイドルにとってはほんの些細なことでしたが、ストーカーにとっては最初の成功体験となり、残念なことに悲劇につながっていきます。

 

握手会であだ名をつけるのは、アイドルの職業の範囲内であることを、普通の人であればわかるのですが、アイドルは魅力的な分だけ現実に気付かないくらいにファンを没頭させやすい面もあるのかもしれません。


アイドルはファンを引き付ける魅力があり、人気がある分だけ、ストーカーに狙われやすい職業なのかもしれません。

 


まとめ


今回はストーカーの心理について迫ってみました。
なぜ、一時は好きになって付き合った人が急にストーカー化してしまうのか、
なぜ、現実よりも妄想が優先されるのか、その仕組みをわかっていただけたかと思います。

 

次回は、ではストーカーされた時の有効な対策方法はないのかを考えていきたいと思います。
以上今回のかえるがおはここまでです。