こん○○は、かえるがおです。
最近スーパーやコンビニで、特定保健用食品(トクホ)のコーラやお茶をよく見かけます。
普通のコーラやお茶に比べてちょっぴり値段が高いのですが、特定保健用食品(トクホ)のマークがついている以上、よくわかりませんが体になんとなくよさそうで、ついつい買ってしまいます。
特によく行くラーメン二郎では、まるで居酒屋のお通しかのように、必ず黒烏龍茶を買ってしまいます。
CMでは脂肪がつきにくくなるなどと聞きますが、つきにくくなるという「にくく」というところがポイントで、つかないわけではないんですよね。ちょっと曖昧な気がします。
ということで今回のかえるがおは、いったい特定保健用食品(トクホ)っていったい何なのか、そしてどんな効果があるのかということを調べてみたいと思います。
出典:国立健康栄養研究所
特定保健用食品(トクホ)とは
では最初に、特定保健用食品とはどんなものを指すのでしょうか。
公益財団法人日本健康・栄養食品協会のWebには以下のように書いてありました。
食品には3つの機能があるそうです。
1つ目が生命維持のための栄養
2つ目が食事を楽しむ味覚
3つ目が健康を維持する体調調節 です。
その中の3つ目の体調調節に注目し、不適切な生活習慣に伴う健康リスクを低減するように工夫された食品で、健康に対してどのような機能をもっているかを具体的に表示することを、国が許可した食品だそうです。
平成3年7月に導入された意外とけっこう前からある認定制度のようです。
既にに2015年度には6391億円もの巨大な市場規模に成長していることがわかりました。
よく読んでみると「不適切な生活習慣にともなる健康リスクを低減する食品」と書いてあります。
不適切な健康習慣が原因の健康リスクを少なくする食品ということは、「不適切な健康習慣」の人の「リスクを少なくする」だけなので、どうも劇的に効果があるわけではなさそうです。二郎で毎回黒烏龍茶を買っていた者としては、ちょっとがっかりです。
また、消費者庁のWebには気になることが書いてありました。
その保健効果が当該食品を用いたヒト試験で科学的に検討され、適切な摂取量も設定されています。また、その有効性・安全性は個別商品ごとに国によって審査されています。
消費者庁:http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin86.pdf
ヒトで実験?カタカナでヒトって書くだけで怖いですが、人体実験で科学的に有効性と安全性は証明されているんですね。そう思うと安心して飲めそうです。
食べ物なので厚生労働省の管轄かと思っていたのですが、消費者庁というのも意外です。平成21年9月1日より監督官庁が厚生労働省から消費者庁に移管されたそうです。
特定保健用食品(トクホ)の種類
消費者庁のWebを読んでいくと、ひとことで特定保健用食品(トクホ)といっても、3種類が存在することがわかりました。
特定保健用食品
健康増進法第26条第1項の許可又は同法第29条第1項の承認を受けて、食生活に おいて特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が 期待できる旨の表示をする食品
特定保健用食品(疾病リスク低減表示)
関与成分の疾病リスク低減効果が医学的・栄養学的に確立されている場合、疾病リスク低減表示を認める特定保健用食品
特定保健用食品(規格基準型)
特定保健用食品としての許可実績が十分であるなど科学的根拠が蓄積されている関与成分について規格基準を定め、委員会の個別審査なく、事務局において規 格基準に適合するか否かの審査を行い許可する特定保健用食品
出典:公益財団法人日本健康・栄養食品協会
この表を見る限り、特定保健用食品の位置づけとして、薬と一般食品の間にあるもののようで、やっぱり薬ほどの劇的な効果は期待できないことがわかります。
またマークは異なりますが、条件付特定保健用食品という種類もあるようです。
条件付特定保健用食品
特定保健用食品の審査で要求している有効性の科学的根拠のレベルには届かないものの、一定の有効性が確認される食品を、限定的な科学的根拠である旨の表示を することを条件として、許可対象と認める。 許可表示:「○○を含んでおり、根拠は必ずしも確立されていませんが、△△に適して いる可能性がある食品です。」
出典:公益財団法人日本健康・栄養食品協会
出典:消費者庁
条件付きトクホはほとんど種類がないようで、2016年3月2日に10年ぶりに山本漢方製薬の粉末清涼飲料「大麦若葉粉末」が、認定されたとのことでした。
大麦若葉粉末は根拠は必ずしも確立されていませんが、お腹の調子を穏やかに保ちたい方やお通じの気になる方に適している可能性がある食品だそうです。
消費者庁、10年ぶりに「条件付きトクホ」許可 | 健康情報ニュース.com
特定保健用食品(トクホ)商品の種類
特定保健用食品(トクホ)には、「健康を保持する効果」を発現し、体の調子を整える働きのある成分が必ず含まれており、その成分のことを「関与成分」というそうです。
関与成分がどのような影響を与える食品があるかという分類が以下の分類です。
1.おなかの調子を整える食品
オリゴ糖類を含む食品
乳酸菌類を含む食品
食物繊維類を含む食品
その他の成分を含む食品
複数の成分を含む食品
条件付き特定保健用食品
2.コレステロールが高めの方の食品
3.コレステロールが高めの方+おなかの調子を整える食品
4.血圧が高めの方の食品
5.ミネラルの吸収を助ける食品
6.ミネラルの吸収を助ける+おなかの調子を整える食品
7.骨の健康が気になる方の食品
8.むし歯の原因になりにくい食品+歯を丈夫で健康にする食品
9.血糖値が気になり始めた方の食品
10.血中中性脂肪や体脂肪が気になる方の食品
11.血中中性脂肪+体脂肪が気になる方の食品
12.血糖値+血中中性脂肪が気になる方の食品
13.体脂肪が気になる方、コレステロールが高めの方の食品
14.肌が乾燥しがちな方の食品
出典:公益財団法人日本健康・栄養食品協会
特定保健用食品(トクホ)といっても、こんなに種類があったんですね。
2017年4月のデータでは、実に1123品目の特定保健用食品(トクホ)があるそうです。
まさか、健康への効果が14種類もあるとは思ってもみませんでした。
これまでは漠然と烏龍茶やお茶、コーラとして購入していたのですが、実際に購入する場合には、どんな効能があるのか確かめて、必要な効果の食品を選んで購入する必要がありそうです。
まとめ
特定保健用食品(トクホ)は薬ほどの劇的な効果はありませんが、ある程度の効果を科学的に証明された食品であることがわかりました。
また、その効果は14種類もあり、飲み物の種類、食べ物の種類というカテゴリーではなく、必要な効果から食品を選択する必要がありそうです。
食品を製造する企業は、特定保健用食品(トクホ)を申請するために、試験手数料と申請手数料で173600円から274800円の費用を払ってまで取得しているそうです。
せっかく健康に効果がある特定保健用食品(トクホ)を、正しく選んで活用することが必要だとわかった今回のかえるがおでした。次回は具体的に発売されている食品について、比較してみたいと思います。