続・今日もやっぱりかえる顔

なぜか巻き起こってしまうまぬけな日常を、ひらがな中心のまぬけなテイストでお届けします。ときどき乃木坂46。

交通違反の違反金を払いに行った郵便局の窓口で笑われてしまうの巻

昨年末のある日のことでした。

友達と会う約束をして、車で向かっている途中に、大きな交差点に差し掛かりました。年末だけあって交通量が多く、交差点には警察官の方が立っていました。

交通整理をするわけではなく、行き交う車を警察官の方は見ています。警察官の方が立っているだけでも、安全運転の効果はあるもので、みんな減速するみたいで、その交差点だけが渋滞していました。

何もやましいことをしているわけではないので、”警察の人が立ってるなぁ”くらいに思いながら、その大きな交差点を右折すると、今まで行き交う車を見守っていた警察官の方が寄ってきて、とんとんと助手席のガラスをたたくのです。

"何があったんだろ?"

不思議に思ってドアを開けると、なぜか
"すぐそこに左に入れる道があるので、止まってください"というのです。

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逃亡と伴走


いやいやいやいや、すぐそこって言っても50m以上はあるので、わたしに用事があるであろう、警察官の方を置いて、車でぶーんと行くわけにはいきません。一瞬???と思ってしまいました。

それでも警察官の方は走りながら、わたしの車を追ってきます。ここでスピードを上げてしまうと、悪いことをしているわけではないのに、逃げたと思われると困るので、自然にスピードを緩めて、まるで箱根駅伝のように、警察官の方の走るスピードに合わせて、伴走することになるのでした。

交通違反で取り締まってやろうという意図


ようやく左に車を止めれるスペースの場所につきました。
ずーっと走りっぱなしで、はぁはぁいいながらついてきた警察官の話を聞くことになります。

"なにがあったんですか?"

すると警察官は息を整えながらわたしに告げました。

"あの交差点は今の時間右折禁止なんですよ。免許証を出してください"

へ、右折禁止? あのおっきな交差点が?

警察官の方は話を続けます。
"交通量が多いので、今の時間だけ右折禁止なんですよ。"

いやいやいやいや、意味がわかりません。つっこいどころ満載です。

交通量が多いところに、わざわざ立ってるから、みんなゆっくり徐行して、渋滞を引き起こしていた張本人は警察官の方でしょ?

交通量が多いのであれば、せっかく交差点に立ってるので、車を誘導するのが警察官の仕事じゃないかって思っちゃうんですよね。

しかも、交差点に立ってるだけならば、ウインカーつけて右折しようとしたときに、”そこ、右折禁止ですよー”って言ってくれれば、右折しなかったのに、わざわざ右折してから、"ここ右折禁止ですよ"というのは、交通違反で取り締まってやろうとという、意図を感じてしまいます。

ほんの一瞬だったかもしれませんが、自分が交通違反で取り締まられたというのを理解するまで、走馬灯のように考えを巡らせてみたものの、それを言葉にするだけの勇気があるはずもなく、"あー、標識見落としてたんですねー。すみませんでしたぁ"と素直に謝るだけなのでした。

交通違反でよかった


実は以前の記事でも書いたのですが、すごく大きい人身事故を起こしたことがあるんですよ。バイクに乗ってた頃に何度か被害者になったことはあったのですが、その人身事故は加害者になってしまいました

被害者の方が丈夫な方だったので、奇跡的にかすり傷ですんだのですが、普通の人だったら重大事故につながるような大きな事故だったんですよ。

そんな事故を起こしておきながら、ゴールド免許でいるのが、日ごろから被害者の方にとっても悪い気がしていたんですよね。

不思議なことにこの日は車に乗る前に、事故を起こすような予感がして、事故を起こして迷惑をかけるくらいなら、交通違反で取り締まれる方がいい、と思っていたので、正直交通違反でほっとしたというのが本音でした。

寒そう

 

寒そうな警察官


右折禁止の標識があったらしいので、標識を見落としたことはまぎれもなく事実です。交通違反として取り締まられることは仕方がないと思い、免許証を提出しました。

警察官の方は
"今から書類を書きますので、寒いので車の中で待っててください"と言われました。

素直に車の中に待っているときに思い出されるのは、これでゴールド免許じゃなくなるのかぁ、とか、自動車保険のゴールド免許割引が使えなくなるのかぁという、マイナス思考なことばかり。

なぜこの交差点を曲がる必要があったのか、と誘導したナビに八つ当たりしたくなったくらいです。標識を見落とした自分が悪いのに。

でも、ちょっと待ってください。寒いので車の中で待ってるように言われて、静かに待ってはいるのですが、書類を作ってる警察官の方はたしか、走ってきたはずです。

では、どこで書類を書いてるのかと気になってみてみると、路肩で風に吹かれながら12月の寒空の中、外で震えながら書いていました。

えー、自分だけ、ぬくぬく車の中に入っている場合じゃないでしょ?

その取り締まり方には疑問が多いですが、仮にもこちらが取り締まられている側ですから、ひとりぬくぬくほっこりしている場合ではありません。

すぐに外に出て、警察官の方の立っているところへ行きました。どうやら一緒にわたしの車に乗ってぬくぬくはできないという規則らしく、書類を書き終わるまで一緒に外で話をすることになりました。

その日はこの冬一番の寒さの日でした。分厚いコートは着られていましたが、ぶるぶる震えてるのがコートの上からでもよくわかりました。

今日は寒いですよねー。
そうなんですよ。足さきなんか、もう感覚がないんですよ。

といいながら、なかなかペンも進みません。そりゃそうですよね、ぶるぶる震えているので、ちゃんと書けるわけもありません。

本当は待ち合わせの時間が迫っていたんですが、
ぜんぜん急いでいないので、ゆっくりでいいですよー、なんて声をかけてしまいました。

こういうところがよくないんですよねー。本当の自分の気持ちを隠して、相手に合わせてしまうのが、わたしの悪い癖です。

その後は話が弾んで、ゴールドなのに大丈夫ですか?なんて警察官の方に気をつかってもらう始末。違反は違反だから、事故でなくて本当によかったです、と答えていました。

右折違反は2点の減点なのですが、ゴールドなので3か月たてば違反が0点に戻ることまで教えてもらって、それはそれで異業種の方の話を聞くのはとっても勉強になりました。

交通違反の取り締まりをする前に、目の前の違反を防いだり、事故を防ぐことをがんばってほしいという気持ちはありつつも、それは警察という組織の問題であって、警察官の人たちは、その組織のルールの中でも気をつかって努力をされていることに、はじめて気がつきました。

とってもいい警察官の人に会えて、寒い日でしたが、心があったかくなったような気がしました。

反則金を払ってみた

違反をすると反則金を払わないといけません。

学生の時に反則金を払いまくった記憶があるのですが、その後まったく払っていないので、反則金を払い方がわかりません。

年末なので、お正月までに7000円を銀行か郵便局で払わないといけないとのことでした。お正月は銀行も郵便局も休みでしょうから、さっそく次の日に7000円を払いに郵便局へ行きました。

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払込書を書いて、7000円と一緒に窓口に出しました。 

交通違反したこおがある方は知ってるかもしれませんが、交通違反の払込票を窓口に出すのって、とっても恥ずかしいです。

窓口の人には交通違反の払込票だということがバレバレですので、ちょっと目を伏せながら無言で窓口で払おうと思っていました。わざわざ知り合いがこなそうな時間を選んで郵便局に行くくらいに、ばっちり準備をしていました。

さっと払って、ぱっと帰れるようにイメージして準備したはずでしたが、まさかの想定外のことが起きたのです。

郵便局の窓口の人に笑われる


今思ってみれば確かに変だったんですよね、
前に並んでいたお客さんに対して保険を進めていたんですが、

ほら、イノッチのCMのあれですよ、見たことあるでしょ?おすすめですよー
なんてかつての郵便局のイメージからは想像できないほどの、軽いノリの勧誘をしてたんですよね。

順番がきて反則金を窓口に出すと、その郵便局員さんは


あはははは、なに?一時不停止?どうしたの?
大きな声で聞いてくるではありませんか。

年末の郵便局なので、年賀状を買いに来た人も多いし、多くの人でごった返しています。そんな中窓口の人の一時不停止が響き渡るとどうなると思います?

まわりの目は、どんな悪いことをした者があらわれたのかと、わたしに視線がくぎ付けになります。貯金を待ってたおばあちゃんのわたしを見る目なんて、まるで犯罪者を見るような目です。

恥ずかしくて恥ずかしくて、違いますよ、と否定もできないのです。否定したところで、右折禁止です、とみんなの注目を浴びた状態で、正解を発表するのも余計恥ずかしいです。


悩んだあげくしかたなく、わたしがとった戦法は、聞こえなかったふりをすることでした。

聞こえなかったふりをして、無言で立ち去ろうとしたら、こういうたぐいの人はずけずけ感がはんぱないんですねー。狙った獲物を逃すわけがーありません。

え、どうした?一時不停止?と、
聞こえなかったと思ったようで、更にだみ声のボリュームを上げて聞いてきました。

あのねー、おじさん、あんた知らないかもしれないけど、

原動機自転車's SONGという、かつてわたしが作った迷曲の歌詞の中に
"一時停止は片足ついて、止まってなくても止まったこととに…"

 

という歌詞を書いたことがあるほど、一時停止は気をつけてるんですよ、と言いたい気持ちをぐーっと抑えてはみたものの、このずけずけ加減にさすがに、むかむかしてきてしまったのです。

業務で知り得た秘密を口外しないという守秘義務もあるだろうし、郵便局といえば元公務員で個人情報の取り扱いも含めてかなり厳しいと思うんですよね。

郵便局も窓口の人をかばうわけではありませんが、この人はそれがコミュニケーションの一環だと思って、満面の笑顔で聞いてきてるんですよ。

ちゃんと適切な言葉を言うしかないって、心に決めまして、とうとう言ってしまいました。

そういうことって、聞いてはいけないんじゃないですか?

わたしもおとなげないですよねー。満面の笑顔のおじさんは、まさかこんな正論がかえるがおのまぬけなやつから発せられるとは思ってるはずもなく、衝撃的だったらしく急に顔色を変えて、

申し訳ありませんでした”とさっきとは違う神妙な面持ちと言葉遣いでお詫びしてくれました。

そんなお詫びしてもらいたいから言ったわけでもないし、郵便局の内務さんにしてみれば、かえるがおしたおもしろそーなやつが来たから、楽しい話をして盛り上がろうと思った程度だと思うんですよね。

それを、えへへ右折違反で取り締まられました~というだけの度量がわたしにはございませんでした。こっちこそ、じょうだんをまじで返してしまって、ごめんなさいでした。あ、間違った申し訳ございませんでした。

もちろん、郵便局にいづらくなりまして、そそくさと郵便局をあとにしました。過去の記事に書いた、いつもわたしを怒るおばちゃんが窓口にいなくてよかったです。

あとがき


交通違反でゴールド免許でなくなることは、とっても残念ではありますが、事故を起こしたことを考えると、少し肩の荷が下りた思いがあるのも確かです。

ブルーの免許証にかわるのかぁと思っていたら、調べてみるとブルーの免許証に代わるのはあと5年後とのこと。更新したばかりなので、違反をしても5年間はゴールド免許のままで、次の更新のときにブルーの免許にかわるという仕組みだそうです。

自動車保険の保険料を気にしてしまった、器が小さいわたしは、いったい何を心配していたのでしょうか

と思うと、つれない態度をとってしまった郵便局員さんに、ますますわるい気がするかえるがおなのでした。

郵便局員さん、おとなげない態度をとってごめんなさい。

謹賀新年


以上、2018年最初のかえるがおでした。今年もご愛顧のほどよろしくおねがいいたします。

新年早々縁起わるっ!