続・今日もやっぱりかえる顔

なぜか巻き起こってしまうまぬけな日常を、ひらがな中心のまぬけなテイストでお届けします。ときどき乃木坂46。

生駒里奈乃木坂卒業発表に思うセンターの計り知れないプレッシャー

最近の静けさになにかが起こる気配を、それとなく感じていました。

年明けから乃木坂を歌番組で見る機会もめっきり減って、メンバーのブログを読むとOFFの話題やまったりしたプライベート話題など、落ち着いたムードが漂っていました。

前回のシングルの発売から3か月経過しても、次のシングルのうわさも出てこないし、何かまーったりムードの静けさを、個人的には乃木坂周辺から感じていました。

嵐の前の静けさとでもいうのでしょうか、何か悪いことが起こらなければいいが…という予感めいたものを、おぼろげながらも確実に感じていました。


出典:テレビ愛知「乃木坂工事中」#132

 

 


プロローグ


日刊スポーツの記事によると乃木坂46のメンバーである生駒里奈さんが、乃木坂のグループから卒業されることが報じられました。慌ててテレビの情報番組を見てみると、各局が報道していることから、確度が高い情報であることがわかりました。 

  

いつもは遅刻ギリギリまで寝ているくせに、胸騒ぎでもしたんでしょうか、なぜか朝5時に目が覚めて触れた生駒ちゃんの卒業の報道。生駒ちゃんの卒業をにわかに信じることができず、心の整理をするために、なぜか久しぶりの早朝のランニングに出かけていました。

ランニングしている間に走馬灯のように思い出されるのは、乃木坂での活動の中での生駒ちゃんのことばかり。あんなこともあったなー、こんなこともあったなーと思いながら走っていると、はっと気づいた時には、全然知らない初めて来た道にたどり着いていました。

わたしのTwitterのFFさんの中には、生粋の生駒ちゃんファンや、わたしより数段レベルが違う、生駒ちゃんに詳しいファンの仲間の方がたくさんいます。わたしみたいに普通のただの乃木坂ファンが、生駒ちゃん卒業についての記事を書くのは、本当はおこがましいことだと思います。

ただ、乃木坂卒業を発表された生駒ちゃんについて、今後徐々に生駒ちゃんに詳しいファンの方や、アイドルに造詣が深いブロガー、ライターの方々の記事も増えていくでしょうから、申し訳ありませんが、自分の生駒ちゃんへの思いを、暫定として残させていただきたいと思います。もちろんたいしたことは書いてありません。

秋田からやってきた普通の少女

デビュー当時の生駒ちゃんは秋田から上京してきた素朴な少女の印象でした。きっと家族に大切に育てられ、あんまり経験したことも少なかった分だけ引っ込み思案で、秋田のとってもいい環境で育ったごく普通の女の子だったことでしょう。ただひとつだけ、容姿を除いては…

乃木坂のオーディションで魅せた中性的なショートカットの美少女像に対して、きっと乃木坂の関係者はこの美少女に乃木坂の未来を託したいと感じたことでしょう。

乃木坂オーディション 生駒里奈

容姿は中性的なショートカットの美少女であっても、中身は秋田の普通の女の子ですから、急に乃木坂のセンターだといわれても、ご本人にしてみれば、本当に大変だったことだったと思います。由利本荘の女の子が、突然前田敦子さんや大島優子さんになってしまうことになるのですから。

確かに乃木坂のオーディションには応募したのでしょうが、そんな乃木坂を背負っていこうという覚悟で応募したわけでもないだろうし、急に東京に1人で上京して、突然センターに選ばれた生駒ちゃんの心境を考えると、本当に大変だったと思います。


出典:テレビ愛知「乃木坂って、どこ?」#54


2期生での堀未央奈さん、そして3期生での大園桃子さん、与田祐希さんも、その後同じ境遇に身を置くことになります。同じ思いを味わった人でないと、この想像を絶するプレッシャーは、他人がどうこう感じれるようなものではないと思います。

この非常事態に自分を飾ってもしかたないので、正直に自分の思いを綴りたいと思います。不快に思う方がいらっしゃったらごめんなさい。

生駒里奈 絶叫コースター
出典:テレビ愛知「乃木坂って、どこ?」#011


乃木坂って、どこ?の企画で、ジェットコースターが動く前から泣きじゃくっていた生駒ちゃん、渋谷へ1人でたどり着く企画でも泣いていました。あの姿が、当時の由利本荘で大切に育てられた、心があったかくなる生駒ちゃん本人の姿だったと思います。

生駒里奈 初めての渋谷
出典:テレビ愛知「乃木坂って、どこ?」#010

 

転機


突然乃木坂のセンターに指名され、心を奮い立たせて頑張ってきても、心が折れる企画だったのが、2012年9月の”16人”のプリンシパル"だったと思います。

すでに3rdシングル"走れ!Bicycle"まで発売されていた時期です。普通の女の子だったはずのに、急に乃木坂のセンターに抜擢され心を揺り動かされながらも、ようやくやっと自分の置かれている状況への適応ができてきた時期です。

自分は乃木坂のセンターなんだと言い聞かせて、自分で自分を偽りながら頑張っていた時期なのかもしれません。

 

16人のプリンシパル 生駒里奈


そんなときに”16人”のプリンシパル"が始まります。確かに1部の自己PRもありましたが、残念ながら人気投票要素も高い企画でした。センター生駒ちゃんがあのプリンシパルの舞台に、どんな気持ちで立っていたかを考えると、やっぱり胸が痛くなります。

乃木坂メンバーにとってもプリンシパルという舞台は大きな試練でした。ただ生駒ちゃんだけにとっては試練であると同時に、センターとしての大きなプレッシャーとの闘いだったことだと思います。

「悲しみの忘れ方 documentary of 乃木坂46」から有名な生駒ちゃんの言葉です。

生駒里奈 松村沙友理 プリンシパルけんか
出典:悲しみの忘れ方 documentary of 乃木坂46

 

じゃあまっつん、うちはなんなの?うちだってそうだよ。
それが実力なんだよ。選ばれないのが実力なの。
それを受け入れて演じなきゃいけないの。

そんなこと言ってらんないんだよ。
ちゃんと、自分のできることをやっていれば大丈夫なんだって。
できることなかったらここにいないでしょ。
うちだってできることないのに、ここにいる。
うちだって友達とか捨ててきたさ。

じゃあまっつん以外は何なの。
ほかのみんなとか、そんな悲しいこと言わないでよ。
自分でがんばったからそこにいるんだよ。

今までやってきたこともそうかもしんないけどさ。
じゃあまっつん、がんばってこなかったの?
なんでそうやって悲しいこと言うの?
言わないでそんなこと。

一生懸命頑張ってきたじゃんか。
なにも頑張ってきてないって言ってないでよ。
まっつんだってがんばったからそう言っていいんだよ。

今のはあれじゃん、ミュージカル頑張ってきたよ。
うちだって得意不得意あるけどすごい頑張ってやってきたし、
なのにそうやってさ、悲しいこと言わないでよ。
そうやって向いてないとか


この生駒ちゃんの真剣な言葉をもう一度確認してみたのですが、まったく削る要素が見当たりませんでした。すべての言葉が重要で、すべての言葉に思いが詰まっていました。

松村さんの気持ちの方が個人的にわたしはよく理解できます。

わたしも1年浪人して福岡で時間を過ごしました。完全に受験をなめてて予備校にはほとんど行かず、マックのマネージャーとして日々を過ごしていました。ただ、センター試験当日の試験中に倒れ、そのまま試験会場の九大病院に運ばれることになります。

現代文と生物はほぼ満点がとれていたのに途中までの成績しかありませんので、第1志望の国公立をあきらめることになりました。大学に入っても、なんでここにいるんだろうと葛藤をして、いろいろあって大学に行かなくなることにつながります。

そんなわたしにとって、生駒ちゃんの言葉は胸に突き刺さります。これが生駒ちゃんがひとりでセンターの重圧とプレッシャーと闘いながらずっと考えて続けてきたこと、だったのでしょう。

当時の葛藤しているまっつんに言っているように見えますが、そうではなくわたしには生駒ちゃんがいつも抱いている思い、そして感情が、溢れているように感じます。

同時にこのシーンで、由利本荘で育った心があったかい普通の女の子から、乃木坂を引っ張るリーダー的な存在に、生駒ちゃんが変わっていたことに気づいた瞬間でもありました。

乃木坂の顔としての生駒里奈


乃木坂のキャプテンは、もちろんいつもにこにこ顔の桜井玲香さんです。

桜井玲香さんのキャプテンシーは、普通のキャプテン像と違い、個人個人のメンバーの個性を大切にするキャプテン像のように見えます。

出典:悲しみの忘れ方 documentary of 乃木坂46


個人としての存在が一番大切で、集団としてメンバーをまとめようとは、まーったく思われてないご様子のキャプテンのおかげで、メンバーの個性や、そして自主性が育ってきたチームが乃木坂だと思います。

素朴な少女だった生駒ちゃんは、乃木坂という個性が大切な自由なチームの中で、リーダーシップを発揮してきたメンバーだと個人的には思います。

1期生だけの円陣
出典:テレビ愛知「乃木坂工事中」#126


言いにくいこともメンバーにしっかり話して、叱咤激励しながら細かい内容を修正して本番に備える。


そんな役割を担っていたように思えます。白石さんのリーダーシップが存在としてグループを引っ張ってきたのと対照的に、生駒ちゃんはメンバーをしっかり見て、現場で引っ張ってきたリーダーシップのように思えます。

番組に出演する生駒ちゃんは、最初に手をあげてそして番組を盛り上げるために、自己犠牲の精神を発揮します。

生駒里奈 東京メトロ ポスター
出典:テレビ愛知「乃木坂って、どこ?」#176


自分の順番でなくてもひな壇から声を出して、MCの言葉に大きな声で反応して、そのシーンを盛り上げてくれます。今では乃木坂のバラエティーでは、生駒里奈という存在は、絶対に欠かせない存在だったといえると思います。

このことを以前の記事では、ドラマ初森ベマーズの役柄から、生駒ちゃんは1番バッターアカデミーのような乃木坂のリードオフマンと、勝手に表現させてもらったこともありました。

アカデミー 生駒里奈
出典:テレビ東京「初森ベマーズ」#01


生駒里奈に謝りたいこと


わたしは正直言って、生駒ちゃんに謝りたいことがあります。

乃木坂の顔として、リーダーとして、そしてリードオフマンとして存在してきた生駒ちゃんは、乃木坂加入時から、ゴシップ記事の批判にさらされてるという、本当に心痛い過去がありました。

そのほとんどがちゃんと取材をされていない、ソースも明らかになっていない、想像レベルの記事でした。乃木坂ファンであれば真偽がすぐにわかる内容であっても、ニュースとしてWebで報道される以上は、まーったく自分に責任がないことでも傷つかれることが、きっと多かったことでしょう。

ましてや自分から頼んだわけでもないのに、乃木坂でのセンターに指名されただけで、秋田から出てきた普通の高校生の女の子に、なぜか批判が集中して、その批判を自分のこととして、センターの責任として、一気に受け止めなければなりません。

全然関係ない降って湧いた話を、自分だけの問題として、受け止めて背負っていくためには、相当現実に打ちのめされた日々もあったのではないかと想像します。

今でこそ、かえるがおという小さい個人ブログであっても、取材されていない事実ではないニュース記事に、客観的な証拠を示して反論をしているつもりです。

膨大なアクセス数を誇るWebニュース記事に対しての反論としては、ちっちゃい個人ブログは不十分ではありますが、反論して事実を伝える場が確実に存在することは確かです。本当にちっちゃいですが。
 


でも、生駒ちゃんだけがターゲットとなり、ひとりで批判に耐えていたころにブログを始めていなかったため、そんなちっちゃい反論サイトもなく、一方的に事実でない報道が垂れ流されるばかりでした。

ちっちゃいブログで影響力がないのは十分わかっています。しかし、わずか1人でもいいので真実を伝えるために、なぜ早く乃木坂ファンブログを立ち上げていなかったかと、今になって、本当に悔やんでいます。

なぜ早く乃木坂ファンブログをはじめなかったのかと思うと、生駒ちゃんに謝っても謝り切れない思いです。わたしと同じ思いの個人ブロガーさんもきっと多いことでしょう。

 

未来への希望と責任感

そんなプレッシャーとの闘いだったのが、生駒ちゃんの乃木坂での活動だったと思います。たくさんのバラエティ番組への出演や、役者さんとしてドラマにも出演される生駒ちゃんだったら、ひとり立ちしてグループを離れても、ひとりできっとやっていけることでしょう。

生駒里奈 オー・マイ・ジャンプ!少年ジャンプが地球を救う

出典:テレビ東京「オー・マイ・ジャンプ!少年ジャンプが地球を救う」


芸能界を1人で活動していくことができるスキルを身に着けていたのも、きっともっと随分前のことだったと思います。

それを今までなぜ乃木坂にいてもらえたのかと考えると、やっぱり生駒ちゃんらしい乃木坂の顔としての、責任感だったのではないでしょうか。

本当はまじめで努力家、そしてクールな見た目の女の子だったはずが、自ら盛り上げて自ら笑いを獲りに行く、グループ内での役割を演じ続けていたことを思うと、本当にその努力に驚かされるばかりです。

生駒里奈 タライ
出典:テレビ愛知「乃木坂工事中」#087


そうかんがえると、もうそろそろ生駒ちゃんが生駒ちゃんのためだけに、自分の幸せをつかむために、乃木坂を卒業されるのはやむを得ないことだと思います。

普通の女の子が心理的な葛藤を超えて髪型を変えるのと同じように、過去の生駒ちゃんの髪型の変化からも、どれだけのプレッシャーと闘い続けていたのかが、よくわかるような気がします。

プレッシャーから解放されて、我慢してきたすべてのことから解放されて、由利本荘で培った心あったまる内面の女の子として、本当の本物の幸せをつかんでほしいと思います。

そのためには、乃木坂からの卒業というのは、いつかは避けては通れない道だったと思います。十分その時期を過ぎてまで、我々ファンに乃木坂46生駒里奈として存在してもらえたことに感謝します。

飛鳥ちゃんがセブンルールで言ってた、感情が大きく動かされる仕事の中で、期待を裏切られた時のストレス"から解放されて、普通の女性としての幸せを取り戻してほしいと切に願います。

最後に


今回の生駒ちゃんの卒業は、乃木坂46の一時代が終わったことを意味していることは確かです。

生駒ちゃんの卒業は、ご本人がご本人らしく幸せをつかむための前向きな選択だったと思います。

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出典:乃木坂46 『君の名は希望-DANCE&LIP ver.-』Short Ver.


でも、それでも
乃木坂の顔といえば生駒ちゃんだし
乃木坂のパフォーマンスといえば、わたしにとっては生生星なのです。

ぐるぐるカーテンのパフォーマンス
制服のマネキンのパフォーマンス
君の名は希望のパフォーマンス
乃木坂工事中でのひな壇

これから先、きっと100万回生駒ちゃんがいるべき場所に存在しないことを見て、後悔して嘆くことになるでしょう。


もし、もし願いが叶うとしたら…

最後の20thシングルの活動期間、乃木坂を支えてきた生駒里奈という存在を、2期生、3期生の来たるべき未来の乃木坂を支える存在に、まじかで見て学ぶ機会を与えてほしいというのがわたしの希望です。

次世代を担う乃木坂のメンバーにも、そして乃木坂のファンのみなさんにも、乃木坂というグループの中に脈々と流れ続ける、生駒イズムをこの最後の機会にぜひ目に焼き付けてほしいと思います。

唯一無二の存在生駒里奈という乃木坂の一時代を背負ってきたリーダーが、自分を押さえて葛藤と努力で困難を乗り越えてきたことを、今後も乃木坂ファンは決して忘れることはないでしょう。



生駒ちゃん。長い間乃木坂に存在してくれてありがとうございました。
必ず幸せをつかんでもらえることを願っています。

生駒ちゃん、かっこよすぎるよ!

 

出典:テレビ愛知「乃木坂工事中」#132


2018/02/08追記

しろにゃじさんの作品としての生駒里奈


乃木坂のすばらしい絵師を代表される、しろにゃじさんの生駒ちゃんを描いた作品をみて、思わず心を打たれてしまいました。

勝手ながらご紹介させていただきます。

Shironyaji 絵描き帳


しろにゃじさんのブログでは、かえるがおのトップ画としてお借りしている「裸足でSummer」をはじめ、乃木坂メンバーを描いたすばらしい作品を見ることができます。よかったらその目でご確認ください。

素晴らしい作品に感謝します。